マサカズ雑記帳

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ゴジラ襲来!その時どう迎え撃つ?後編

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東京湾迎撃戦
 浦賀水道から東京湾へ入ったゴジラに対して陸自や米海兵隊の砲兵(陸自では野戦特科)が射撃を続行する。東京湾には航行している船舶は無い。
 ゴジラが関東地方へ近づくと警報を出すや東京湾を含め関東地方の港から各種船舶の多くが避難した。
 避難に間に合わなかった船舶は港に残り災厄が通り過ぎるのを待つしかなかった。
 なので東京湾ゴジラ以外に動くモノはほとんどない。海自や米海軍・海保の艦艇がゴジラの動きに合わせて動くぐらいだ。
 そんな東京湾に地上からの砲弾や対艦ミサイルに空自のF-2やF-4EJ改に空母や基地から出撃した米軍のFA-18EやF-16にA-10が爆弾や対戦車ミサイル・対艦ミサイルを撃ち込む。
 自衛隊と米軍は最大の火力を投入する場所を東京湾であると決めていた。
 関東地方に上陸されてしまうと即座にゴジラは市街地に進入してしまうからだ。まだ住民の避難が進まないなかであえてゴジラを街ごと吹き飛ばすような作戦はできない。
 民間船舶を航行させない東京湾ならば民間への被害を最小で抑えられる。
 日米双方はそう判断し東京湾を火力発揮の場所と考えた。
 なので陸自東京湾沿岸地域に野戦特科を布陣させた。東京都に第1師団の特科隊と富士教導団の自走砲中隊が、千葉県に第6師団の特科連隊、神奈川県に富士教導団の特科教導隊主力と第10師団の特科連隊が布陣した。
 また日米の潜水艦も残る魚雷でゴジラに挑もうとしていた。
 だがゴジラはゆっくりと東京湾を北上していた。頭上へ爆弾を落とすF-2やF-16へ向けて放射能火炎を吐き何機か撃墜をしながら。
 とうとうゴジラ東京ゲートブリッジに迫る。
 ゲートブリッジの両岸である中央防波堤外埋立地若洲陸自の戦車部隊である第1戦車大隊と戦車教導隊が展開し射撃を開始する。
 戦車部隊を援護すべく富士教導団特科教導隊の99式自走榴弾砲中隊と米軍の多連装ロケット砲小隊が支援射撃し陸自のAH-1とAH-46に米軍のAH-1W攻撃ヘリも機銃とミサイルにより戦闘に加わる。だがゴジラに攻撃による効果があるようには依然見えない。
 ゴジラはゲートブリッジを破壊し火炎放射により戦車部隊や攻撃ヘリに損害を与えながら有明へと上陸する。
 有明には米軍の戦車部隊が待ち構えていた。
 M1戦車は4両しかないので米軍部隊の指揮官は主力であるストライカーMGS中隊の装輪装甲車である高い機動力を生かした作戦を展開した。
 既に民間人の避難が完了している有明をストライカーMSGが走り回りゴジラへ一撃離脱で射撃を繰り返す。
 また残存の陸自戦車も態勢を立て直し射撃を再開する。射程内にある陸自の野戦特科と米軍砲兵も砲撃を加える。
 お台場が射撃と爆炎に包まれるほどになっていたがゴジラは止まらない。
 米軍戦車を狙いゴジラは火炎放射を繰り返して有明を炎上させながら有明に上陸して縦断しまた海へ入ると芝浦埠頭へ向かう。
 芝浦へ向かうゴジラへ追いすがるように砲撃とミサイルが飛ぶがもはやゴジラの進路は変わらない。
 芝浦埠頭には陸自の機動戦闘車の小隊が急行しゴジラを迎え撃つがゴジラは動じない。むしろゴジラの尻尾により機動戦闘車が吹き飛ばされてしまう。
 ゴジラが芝浦に上陸したのを確認した日本政府は戦闘の中止を決める。
 沿岸部から住民避難をさせたとはいえその進捗は遅く進んでなかった。避難している人々を巻き添えにする戦闘を日本政府は認められなかった。
 
 東京にゴジラが上陸してまず困ったのは住民の避難誘導を指揮する東京都や警察に避難の交通機関である鉄道やバス会社であった。
 まだ東京の避難は完了していない。むしろ各地の駅やバスセンターなどでは人々が群れを成し避難の為の車輌に乗ろうと待ち続けていた。
 東京都や警察はゴジラが近づく地域に徒歩での避難を指示した。ゴジラの出現で交通機関は止まっている。ゴジラが破壊したのもあるが走行中の列車やバスがゴジラに襲われるのを防ぐ為だった。
 こうして東京都内には避難民が溢れる事となる。
 日本政府は自衛隊と米軍に東京都内での作戦を当面中止するよう要請した。流れ弾が避難する人々に当たるのを防ぐ為の要請だった。
 自衛隊は政府の要望を断れず、米軍も日本政府のリクエストに応じた。
 こうしてゴジラは誰にも邪魔をされず東京の町並みに分け入り破壊を続ける。
 だが自衛隊と米軍は地上での作戦を諦めた訳ではない。ある場所を作戦にと選び日本政府へ許可を求めていた。
 自衛隊は東京で作戦が展開できる地域として明治神宮を選定した。
 まずはある幹部自衛官の思いつきだった。しかし明治天皇昭憲皇太后を御祭神と祀る格式高い神宮を戦場にするのに慎重論が出た。
 しかし70万平方メートルもの広大な敷地は東京都内にはそう無い。
 部隊展開ができて火力発揮ができる場所は明治神宮が最適であった。その説明を政府へ統合幕僚長が行うものの、やはり皇室に関係する文化財が戦闘に巻き込まれてしまうとして明治神宮を戦闘地域にするのは認められなかった。
 こうしてゴジラに対して東京都内はもとより関東地方の都市圏での戦闘を控えるようになる。

〇最後の一撃
 ゴジラが東京を破壊する中でアメリカ政府から日本政府へゴジラの攻撃に核兵器の使用もできると提案がなされた。
 だが広島と長崎で核攻撃を既に受けた被爆国である日本としては三度もの核使用を許可できなかった。
 その日本政府の心情を知ってか核兵器ではダメなら誘導爆弾による精密爆撃を市街地で行うのを許可して欲しいと求めた。
 日本政府は迷う。民間人の避難はゴジラ上陸により混乱し停滞と言ってもいい状況になっている。ゴジラの近くから避難させるのが精いっぱいであり戦闘地域が設定できいるような無人地帯は無い。
 そんな状況で軍事作戦をすれば流れ弾での被害は免れない。だがアメリカ政府や米軍は衛星による誘導もあるので高い命中率であると太鼓判を押している。核兵器使用よりはマシではないかと日本政府内では精密爆撃承認へと傾く。
 ただし避難している民間人ができるだけ少ない地域と言う条件を付けて日本政府は米軍によるゴジラへの精密爆撃を認めた。
 一方でゴジラは新宿まで進むと南へ進路を変え神奈川県へと向かいつつあった。
 米軍は東京都と神奈川県の間にある多摩川ゴジラが入った時に精密爆撃をすると決め日本政府の承認を得る。
 多摩川とその周辺から警察や自治体などの誘導で民間人を避難させ戦闘地域を作り出す。その多摩川上空へ向かうのはグアムから出撃したB-2爆撃機だ。
 対北朝鮮への備えとしてグアムに派遣されていたこのステルス爆撃機には大型貫通爆弾MOPが搭載されていた。13.6tの重量があるこの爆弾は鉄筋コンクリートや岩盤に守られた地下施設を攻撃する為に貫通能力を高めた爆弾だ。
 ゴジラが双子玉川の宇奈根公園に入るとB-2はMOPを投下した。GPS誘導されたMOPは飛行制御による修正をしつつゴジラへ向けて落下する。
 ゴジラにMOPが続けて数発命中した。米軍が言うとおりに高い命中率で全弾がゴジラに命中した。
 MOPの貫通力が効いたのかゴジラは背中から出血しているのが確認された。
 ゴジラはMOPの攻撃が終わるや進路を西へ変え多摩川を下り始めた。米軍は追撃の攻撃をA-10やAH-1Wによるミサイル攻撃で行う。
 ゴジラはその米軍機へ荒れ狂うように放射能火炎を飛ばし抵抗する。その火炎が市街地へ降り注ぎ火災が広がる為に多摩川上空での米軍のよる攻撃を日本政府は中止要請を出した。
 攻撃が止んだとはいえゴジラ多摩川を下り続け東京湾へと向かう。
 ゴジラ東京湾へ入るや自衛隊と米軍は攻撃を再開する。
 砲弾・爆弾・ミサイル・魚雷・爆雷核兵器以外なら持てる弾薬をゴジラへぶつける。しかしゴジラ東京湾から出て太平洋へと消えてしまった。
 小笠原沖から東京湾へ戻る護衛艦隊がゴジラらしきものを探知し攻撃を行ったが海中からの反応は無くゴジラかどうかも怪しい。この護衛艦隊の戦闘を最後にゴジラは人類の前から消えた。
 ゴジラを倒せたのか、傷を癒してまた襲来するか日本政府もアメリカ政府も確証が持てず長い不安と畏怖の時を迎える事になる。

(終わり)