マサカズ雑記帳

ミリタリーやアニメなどについて思った事や行った所について書いていきます。

陸上自衛隊日本原駐屯地51周年記念行事(前編)

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(巡閲する日本原駐屯地司令である第13特科隊の隊長米良一等陸佐

 10月23日に岡山県津山市奈義町にある陸上自衛隊日本原駐屯地で行われた「日本原駐屯地創設51周年記念行事」へ行って来ました。今回で3回目である。

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 天候は曇り空で時折小雨がぱらりと降っては止んでまた少し降るを繰り返す不安定なものだったが本降りならなず終始曇りであった。

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(式典にて部隊名を紹介され中隊旗を掲げる第14戦車中隊)

 おそらく今回の式典に出るのが最後となるであろう部隊がある。それは第14戦車中隊だ。第14戦車中隊は四国の防衛警備を担当する第14旅団の戦車部隊だ。だが平成28年度の年度末となる来年3月に部隊は廃止となる。
 その理由は第14旅団に16式機動戦闘車が配備されるからだ。戦車に代わり105ミリ砲を装備した装輪式(つまりタイヤで走行する)装甲車が第14旅団に配備されるがその配備先が香川県善通寺駐屯地にある第15普通科連隊になっている。
 戦車中隊の隊員が善通寺に行くのか、日本原で「第15普通科連隊機動戦闘車隊(想像の名称)」として新たな装いになるのか不明だ。
 だがともかく第14戦車中隊を見るのは今回が最後となる。だが式典などその事に触れる様子は無かった。

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(式典で挨拶をする阿部俊子衆院議員)

 式典では駐屯地司令にはじまり地元の議員などの挨拶が行われる。その中でも印象深いの自民党阿部俊子衆院議員だろう。
 戸板に水の如くすっきりした挨拶をする阿部議員は「自衛隊に関する法案整備が進んでおらず申し訳ない」と謝し「隊員の身分を保証できる法の整備をしたい」と語るなど自衛隊関連で政治面で取り組む姿勢を見せたのが他の議員とは全く異なっていた。

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(挨拶をする奈義町の笠木義孝町長)
 日本原駐屯地が立地する奈義町の笠木町長も挨拶をした。
 挨拶の中では「日本原駐屯地の現状維持を求めて行く」と述べた。昨年も同じコメントを述べていた。これは削減傾向にある自衛隊において日本原駐屯地の存続を危ぶむ思いがあるのかもしれない。部隊の規模が縮小した場合は税収の低下があるからだろう。日本原駐屯地は戦車と火砲の部隊が居る駐屯地だ。防衛大綱ではこの戦車と火砲を削減する方針だから不安を感じでいるのだろう。

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(観閲行進の開始)
 
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(観閲行進の先頭は観閲部隊指揮官の第13特科隊副長)

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(観閲部隊指揮官に続いて行進するのは災害派遣の横断幕をつけたトラックである。二日前の鳥取地震では日本原駐屯地からFAST-Forceの30人が鳥取県八頭町役場へ派遣された)

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(野戦特科部隊の行進、トラックで牽引しているのは155ミリ榴弾砲FH70)
 日本原駐屯地の駐屯地司令が率いるのが第13特科隊と呼ばれる砲兵部隊だ。第14旅団の特科隊も以前は日本原に駐屯していたが今では愛媛県松山駐屯地に移っている。

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(高射特科の81式短距離地対空誘導弾のランチャーを装備した車輌)

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(高射特科の93式近距離地対空誘導弾のランチャーを装備した車輌)

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(第14後方支援隊第2整備中隊戦車直接支援小隊の行進)
 文字通り戦車部隊の支援部隊だ。第14戦車中隊の整備や補給を行う。96式装輪装甲車とシェルターと言う道具などを格納する箱を乗せたトラックと78式戦車回収車が続く。同じような部隊で第13後方支援隊戦車と特科・高射の直接支援小隊が駐屯している。

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(行進する第13戦車中隊)
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(行進する第14戦車中隊)

 日本原駐屯地での観閲式の醍醐味は戦車部隊による行進が多く見れるところだ。連続して8両ほども見れるのだ。(機甲師団の第7師団の式典や中央観閲式と比べると小規模だが)日本原駐屯地は中四国地方では最大規模の日本原演習場(1450万平方メートル)と隣接しているので野戦特科の1個大隊と共に2個戦車中隊(第13戦車中隊と第14戦車中隊)が駐屯している。
 今年の観閲行進が第14旅団最後の行進となる。
 来年には第14戦車中隊が廃止されると来年は74式戦車と16式機動戦闘車の行進に変わっているのかもしれない。(続く)