マサカズ雑記帳

ミリタリーやアニメなどについて思った事や行った所について書いていきます。

陸上自衛隊日本原駐屯地51周年記念行事(中編)

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(観閲行進の次に第13音楽隊による演奏が行われた。序曲1812年の演奏では105ミリ榴弾砲を使う為にトラックで牽引して運び込まれた)

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(空砲により演奏する105ミリ榴弾砲 手前の赤旗を持つ人の合図で発砲する)

 式典は観閲式から第13音楽隊の演奏に移る。3曲の演奏が行われその一つがチャイコフスキーの「序曲1812年」である。演奏で大砲を使うこの曲は大砲を扱う特科部隊の駐屯する日本原駐屯地ではうってつけの曲だ。
 大砲は3門の105ミリ榴弾砲M101がメインで空砲を撃っていたがラストの発砲では2門の155ミリ榴弾砲FH70も加わる日本原独自の迫力を感じる事ができる。


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(訓練展示にて敵役である赤鬼部隊を務める皆さん)

 訓練展示は島嶼防衛を想定した内容であった。
 「日本原島に赤鬼部隊が実効支配の為に侵入し、日本原島所在の自衛隊部隊と本土からの増援部隊で赤鬼部隊の実効支配を阻止する」
 説明のアナウンスではそう述べていた。敵役が赤鬼なのが岡山らしい。

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 まず赤鬼部隊がヘリにより偵察部隊を降ろし情報収集をさせる。

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 赤鬼部隊の上空に自衛隊のOH-6観測ヘリコプターが飛来する。偵察と共にヘリに乗る特科部隊の観測員が砲撃の指示・観測を行う。

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 OHー6からの情報から海自による艦砲射撃や空自の爆撃が行われる。海空の攻撃を花火により表現していた。
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 高射特科の93式近距離地対空誘導弾が展開し、赤鬼部隊のヘリコプターを迎撃する。赤鬼部隊役のヘリ(UH-1)は高度を下げてやられたと言う演技をしているのが面白い演出だった。

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 日本原島所在の自衛隊部隊(軽装甲機動車普通科)が交戦するも赤鬼部隊の迎撃を受け自衛隊は増援部隊により戦力を強化して更なる攻撃を行う。
 その増援部隊が野戦特科と戦車部隊である。
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 戦車砲榴弾砲自衛隊は撃ち込むが赤鬼部隊も装甲車の車上から機関銃を撃ち砲兵も撃ち返し激しい抵抗を続ける。
 日本原では砲兵同士の撃ち合いと言う想定も見れるのも醍醐味だ。

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 赤鬼部隊は増援に空路から空挺部隊を呼び込むが高射特科と野戦特科の迎撃により阻止されると言う想定もなされた。

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 増援を阻止した自衛隊は敵陣へ前進を開始した。戦車をまず前進させ、高機動車に運ばれた普通科隊員が下車して制圧し状況終了となった。
 今年の訓練展示は昨年とは全く違う内容だった。島嶼防衛と言う想定のせいもあるがヘリに観測員が乗り砲爆撃を誘導する。事前配置の部隊と増援部隊による防衛戦に敵空挺の阻止と新たな要素が盛り込まれていた。
 それでも野戦特科・高射特科・機甲科の役割を際立たせる見せ方はよく練られていると思った。島嶼防衛と言う大規模野戦とは違えど火力こそが戦場を制すると言う普遍を見せてくれたのだ。
(続く)