マサカズ雑記帳

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トランプ大統領で日米安保は強化される?

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 ドナルド・トランプ氏が大統領選挙で次期大統領に選出されると今までの暴言ぶりを抑えるように丁寧に勝利演説を行った。

 支援が無くマスコミからも支持されない為に自力での選挙活動を余儀なくされたトランプは選挙戦で注目される為にあえて暴言を繰り返したとされる。大統領になるのが確約して真面目な口ぶりになり姿勢を正すのではないかと言われる。

 では在日米軍の駐留経費の負担を日本により負担を求めるとする発言も本気ではないかもしれない。では日本の安全保障にトランプはどう影響するか?

 

〇トランプの対中国感情が鍵となる

 トランプは選挙戦で中国の事をアメリカの雇用を奪うと言いサイバー攻撃への批判など中国に対して攻撃的な発言をしていた。そのせいか中国の習近平国家主席はトランプ氏への祝電で「衝突・対抗せず、協力してともに利益を得る原則を堅持し、建設的なやり方で相違を処理したい」と友好を強調する言葉を述べている。

 選挙戦の暴言全てが選挙の為のものであるとすると中国に対する本当の考えも違うのかもしれない。

 もしもトランプが中国への攻撃的な態度が本気で無い場合は南沙諸島で行われている「航行の自由作戦」は中止になるかもしれない。また沖縄沖の東シナ海での日米共同訓練も中国を刺激するとして行わない可能性もある。

 トランプが中国へ配慮する動きをするとなるとそこまでだろう。

 尖閣諸島での日本の施政権があると認める発言は続けるだろうし日本の航空自衛隊向けF-35戦闘機の初号機が完成し配備へ向けて準備が進むなかでF-35引き渡しや技術移転を停めるような真似はしないだろう。

 むしろ国内経済再建を目指すとしたらアメリカ製兵器の売り込みをトランプが盛り上げるかもしれない。(だからと言ってF-22戦闘機が買える可能性は低い)

 トランプが中国へ配慮したとして在日米軍を撤退させるかと言えばそうでもない。在日米軍に割いていた戦力とその支援能力を本国へ戻すわけだがその分の軍人や軍属のリストラがありえる。そうなればアメリカの雇用問題に拍車をかけてしまい再就職先を準備しなければ失政になる。

 トランプの対中国の考えが大きな鍵だが国アメリカ経済と中国の関係をどう捉えているかが鍵だ。

 
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(共同訓練中の自衛隊と米軍、双方が一体化して作戦行動ができるように近年はなりつつあるがトランプ政権ではより緊密度の高いものになるか?)

〇保守なトランプに日本は振り回される?

 トランプはアメリカの利益を第一とする考えなのは確かだ。

 その利益に日本との友好関係も含まれると理解していたら日米同盟を大事にする方針になるかもしれない。

 だがアメリカが日本を守ると言うものではなく、共同の行動ができるパートナーとしての存在感を求めるかもしれない。

 それは主権国家として日本がまず対中国や北朝鮮と張り合える防衛力と防衛力を生かせる法体系や政治態勢を望むはずだ。それはアメリカが米ソ冷戦終結後に日本へ望んでいた姿だから驚くものではない。

 だがトランプ政権では友好国であってもアメリカの国益にかなうかパートナーシップとして日本は適任なのかの問いを強くするかもしれない。それは経済面でもあるし安全保障でもそうだろう。

 例えば北朝鮮弾道ミサイルアメリカに発射された場合に自衛隊が撃墜する件で明確な意思表明が迫られるかもしれない。

 日本がアメリカの重要なパートナーとして認められた後は自衛隊が航行の自由作戦に参加するなど共通の利益に関しての共同行動を求められるかもしれない。

 トランプが日本に対してどう出るかは側近やスタッフにどの程度の知日派親日派が加わるかにかかる。スタッフや側近が日本へ軍事貢献をあまり強く要望しない提案をすればトランプもそこまで日本を引っ張り出す事はないかもしれない。

 だがロシアや中東に加え多方面での危機に米軍が行動している現在は東アジアの安定に日米または日米豪であたる集団安全保障の推進をするかもしれない。

 何よりも日本が日米間で安全保障に対して戦略や方針に関して提案や主導をしている形跡が過去から現在に至るも無い。そこが大統領が代わったらどう変わるか不安と言う大きな原因なのだが。