マサカズ雑記帳

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アニメ「幼女戦記」第4話軍事考察(1)

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 今回は第4話のAパートに出た軍大学での講義内容についてです。

教官「隷下部隊の逸脱行為に対し貴官の責任はいかにあるか?」

 隷下部隊と言うのは誰かの指揮下にあると言う意味で使われる用語です。この場合は質問されている方が部隊を幾つも指揮する部隊長である。

 だが指揮下の部隊が「逸脱行為」つまり命令無視や独断専行のような勝手な行動をした事を想定します。

 これは第1話の士官候補生二人の勝手な行動と同じです。

 教官は自分が指揮する部隊で命令に従わない部隊が出た場合の対処を求めている。

 最初に指名された生徒のビクトールの答えは

「直接関与しておらずとも道義的な責任は引き受けるべきかと」

 と応えて教官から求めている答えと違うと言われてしまいます。

不正解なのは軍紀または軍令に基づく法的な回答を求めていたからであり感情的な答えではないからだ。

 対してターニャの答えは先任将校が居るかどうか質問している。

 これは重要な部分である。

 先任将校とは指揮官を補佐する立場の人です。この先任将校は指揮官が間違った命令や指示をした場合に指揮官に注意をする役目があります。場合によっては指揮官の指揮権を剥奪して代行として指揮する事もあります。

「防止・鎮圧の義務を怠った作為義務違反に問われます」

 まず先任将校が居ない場合の答えとしてターニャはこう答えました。

 補佐役が居ないので部隊の掌握を全て指揮官がせねばならずダイレクトに軍紀や軍令に反する(この辺りが作為義務違反)と言っています。

「当該将校に不法行為が無い限り原則的に指揮官に属する責かと」

 次に先任将校が居る場合、先任将校が軍紀や軍令に反する行動をして指揮官に正しい指揮ができなかった場合が「当該将校に不法行為が無い限り」である。

 ただし「原則的に指揮官に属する責かと」と言うのは部下に失敗の原因があっても指揮官が基本的に責任を負うと述べている。

 このあたりは社会人から見ると部下の不始末は上司が責任を負うと言うスタイルそのものです。

 まとめると「逸脱行為が軍隊の法にどう違反しているか確認してから自らの責任を負う」と言う事でしょう。